ナシーム・ハラメイン その2


天才ナシーム・ハラメインが考えていること
『宇宙を制御する物理的な力について科学者たちは一般的な定義を下しているが、それらには電磁気、強弱の核力、重力が含まれている。しかし、性能がよくて複雑な電子顕微鏡が次々と開発されたおかげで量子力学は進歩した。すると無限に小さくなっていく内空間を制御する原子の謎は完全に知りつくせるものではない、という新たな課題が生まれた。すなわち、天体望遠鏡で星を見つめても、星は変わらないが、しかし顕微鏡で原子を見つめると、たしかに変化が起きる。このことを量子力学の世界では、‘オブザーバ効果’(観察者効果)とよばれていて、実験している間は、観察者がいるといないので、実験の結果が変わってくるというものである。つまり、観察者の視線が結果を変えるのである。これは科学的に十分に証明されていることである。したがって、ある一連の法則がマクロの世界を定義しても、ミクロの世界はまったく異なる法則によって制御されているかのように現れるということを示している。よって二つの世界を統一させる一連の法則を見つけ出す必要が生じる。』
というところで、皮肉な質問が浮かんできます。
▼どのあたりで力関係/法則が変化するのだろうか?
▼どういう形で変化するのか?
▼何が原因で変化するのか?
このような質問が、まさに科学の最大の疑問点だといえましょう。これらに関する見解は、今のところまだまだ基本的なものでしかなく、不完全なまま残っています。今日の科学では、宇宙の最大と最小は互いに完全に異なるものとして分離して考えられていますが、実はその両方ともまだまだ理解されていないといった方が正しいでしょう。
それにしても、宇宙のすべては原子から成り立っていて、すべての原子は基本的に同じものとされています。だけど銀河を構成している原子は、無数に存在している素粒子の世界とは同じ働きをしないと考えられているのです。
無限小のクォークと無限大のクエーサーは同じものから構成されているのに、基本的にそれらの働きはまったく異なると考えられているのです。
私はナシーム・ハラメインの’Crossing the event horizon’(事象の地平線を超えて)という四枚のDVDシリーズを見た後に、彼が‘統一場理論’の問題点をクリアしたと直観的にわかりました。それで即、彼にコンタクトを取ることを試みたのです。結果としてカウアイ島で彼と会う約束ができました。
ナシームの理論は、アインシュタインを打ち負かしたか?
ナシーム・ハラメインは、物質の背後に基本的に存在する幾何学に人生の大半を費やした研究家です。ここで少しだけ幾何学と物理の関係について考えてみたいと思います。
素粒子の次元を仮に私たちがのぞき込むことができたとすると、驚くほど正確なパターンを発見することができるでしょう。
それらはどんな形かというと、正多角形です。古代ギリシャ人は、私たちのようにコンピュータに電子顕微鏡を接続しなくても、心の目でそれを見ることができました。このような幾何学の謎が、理論物理学、宇宙論、量子力学、生物学、人類学、古代文明、化学といったいろんな分野の研究にナシーム・ハラメインを導きました。
自然のあり方を鋭く観察することと、それらの折衷的な知識を組み合わせることによって、彼は特定の幾何学的パターンを発見しました。彼が発見したパターンは、創造の基盤となるものです。このことに関して生まれた彼の画期的な理論は、今日の科学界で認められてもいます。
ナシームが努力して完成させた“シュバルツシルトプロトン論”は、ベルギーのリエージュ大学で2009年に開催された第9回国際会議にて、物理学、量子力学、相対性理論、場の理論の分野で最高論文賞を得ました。それほどにも彼の研究が革命的だったからです。
私が実に驚いているのは、あの偉大なニコラ・テスラでさえも大学で鍛え上げられた科学者ではないという点です。テスラはご存じのとおり、私たちが毎日利用している交流電流を実際にエジソンよりも前に発明した人です。その有名なテスラもほかのマージナル・サイエンティスト(異脳科学者)たちも同様に皆、大学に所属する博士ではありませんでした。
独自のユニークな方法で深遠な科学の難問を解こうと試みるナシームもそれは同じです。こういうことで最近注目されるようになった彼は、主流の科学物理界から悪質ともいえる攻撃を今受けている最中であることはたしかです。
「博士号を持っていない長髪の若僧がどうしてアインシュタインを打ち負かせることができるのか」などと彼は批判されています。「ナシーム・ハラメインは偽物だ! 数学が解らない奴だ!」とまで攻撃さえも受けています。
しかし、ノーベル賞を受賞している偉大な物理学者であるリチャード・ファインマンは、「科学を学ぶのであれば専門家を疑うべきである」と、このようにはっきりと述べていて、私ももちろんこれに同感ですが、頭の固い学者たちに「科学とは専門家たちの無知から生まれた信念だ」と、私ならつけ加えていってやりたいくらいです。
理論としてはかなり特殊なうちに入る “相対性理論”をほんとうに理解しているという人は、この本を読んでおられる方々の中でおそらくいらっしゃらないのではないでしょうか。そういう私もあまり理解していません。ファインマン博士もこれは同意見で、彼を含めてほとんどの科学者たちが、実のところ完全には理解していないようです。
しかしナシーム・ハラメインは、目で見ることのできる宇宙も、目で見えない宇宙も含めて宇宙全体は実際にあなた自身ともつながっていて、さらにはすべてとつながっているということを基本的に分かりやすい方法で説明できる人です。そこが、私が彼のワークに惹かれる理由であり、彼の天才的な面だといえるのです。
ナシームは普通一般の人たちに、宇宙の創造の最小から最大のスケールまで、どのように連結し合っているのかを説明できます。またその連結する中で、私たち人間がいる位置についてはっきりと示しています。つまり私たち人間は、すべての中心にいるということです。天と地の中心に立っているのです宇宙の果てまで上に続く最高と、フォトンのレベルまでにいたる最小を下として、人間はちょうどは真ん中にいて、すべてとつながっています。これをシンプルかつ納得のいく理論からうまくナシームは説明しています。
インタビューの合間に少しの休憩時間を取ることに私たちはしたのですが、そのときに彼は、「今、僕が何に取り組んでいるか見たいかい?」と私に聞くと、ある場所を案内してくれました。そこは彼の秘密の実験室でした。なにしろそこで現在進んでいる実験のために数百万ドルもの資金が投資されているということを知った私はなにの実験なのか、ますます興味しんしんになりました。
人類が知るかぎりいちばん強力なエネルギーが、実はその実験室で製造されているということを私は知ったのです。
「この実験室で、ある種の※シンギュラリティの完成をまもなく迎えようとしている」と、彼はこのように説明してくれました。きっと私がこの専門用語にピンとくるにちがいない、と思ったのでしょうか、ナシームは笑顔を隠せない様子でした。
※シンギュラリティ:未来研究において、人類の技術開発の歴史から推測して得られる未来のモデルの正確かつ信頼できる限界(事象の地平面)を指す。